勝吉爺ちゃんは83歳にして初めて
絵筆を握り、最後の人生に生きが
いを見つけました。99歳で他界する
まで描き続けた、たくさんの水彩画
が、今、花開きました。
由布院の特別養護老人ホーム「温水園」に入所した勝吉爺ちゃんは、ホームの部屋でこっそり水彩画を描き始めました。夜中に無心で描いていると、見回りに来た園長にその現場を見つけられてしまいました。「しまった!」と思っていたところ、意外にも園長はニコリと笑って通り過ぎてしまいました。「よし!ここにいたら絵が描ける!」子供のころから好きだった絵をやっと思う存分描けるぞー!っと、それからの勝吉爺ちゃんはほぼ毎日のように絵筆を握りました。
↑勝吉爺ちゃんの絵が展示されている美術館は「東勝吉常設館」として、2007年8月1日に誕生しました。場所は田んぼや山に囲まれた南由布駅が近い川北地区です。 ↑この山の麓にある特別養護老人ホーム「温水園」の敷地内の一角に爺ちゃんの美術館はあります。爺ちゃんが約20年ほど余生をおくったゆかりの場所です。
↑温水園入り口からちょっとだけ坂道を歩いていくとすぐ右手にコンクリート張りの建物があります。 ↑この看板が目印です。立派な看板です。この建物もちょっとモダンでしょう?
↑館内は広く、壁に勝吉爺ちゃんの絵が20数点びっしりと展示されています。勝吉爺ちゃんが遺した作品は100点以上あるそうで順番に展示していくそうです。高齢とは思えない若々しいタッチと素朴な画風は見る人を温かい気持ちにさせてくれます。
↑写真右から『鬼杉(彦山)』、『イモリガジョウ』(飯盛ヶ城)、『南由布から見た由布岳』
平成9年11月、由布院駅アートホールで初めて個展を開いたとき、勝吉爺ちゃんの絵がある著名な画家の目にとまり、「この方が描く山には魂が感じられる。山と関係のある仕事をしていたのではないか」その指摘どおり、勝吉爺ちゃんは、30年以上も木こりをしていました。木こりだからといって何でもかんでも木を切り倒していたわけではありません。「国の宝やから」と切り倒さず残した巨木もたくさんありました。勝吉爺ちゃんはそんな愛する木々たちがいた山の風景を思い出し描き続けたようです。。
↑『キンリンコオ』 ↑『秋の由布岳』
↑『志高湖の秋』 ↑『英彦山 鬼杉の雪』
↑『秋の渓谷』 ↑『御幸橋から由布山』
↑『六所宮と由布岳』 ↑『わら屋根の家と由布岳』
↑勝吉爺ちゃんが生涯愛用した絵の具とパレット。 ↑そして、絵筆や鉛筆なども展示されています。
↑『自画像』 ↑実際の顔写真とプロフィール。
↑爺ちゃん99歳にちなんで大分市の「ブリック・ブロック」で絵画披露と映画の上映があります。ぜひ見に行ってください。 ↑「K . HiGASi 」の文字は爺ちゃんの自筆。
そんな勝吉爺ちゃんの水彩画に注目したのは「ゆふいんアートストック」のメンバーでした。。「ゆふいんアートストック」は湯布院に縁があったアーティストの作品を外部に出さず町に保留しておこうという主旨で出来あがった会です。また、由布院温泉観光協会のメンバーが勝吉爺ちゃんの映画も自主制作し、由布院だけでなく各地で上映し一躍脚光をあびました。
今年(2007年)3月に永眠した勝吉爺ちゃんは、こんなりっぱな展示場に自分の絵がたくさん展示されているのを天国から面映い気持ちで見ていることでしょう。


由布院『東 勝吉 常設館』
入場 無料
10:00〜17:00
問い合わせは 0977−85−3373


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