『ポリ、ポリ…』
食べだしたら、やめられない。
地味で素朴な味だけど、
あったかい気持ちになれるこのお菓子。
湯布院のごく普通の民家で作られている
手造り「かりんとう」を紹介します。

「かりんと」って、本当は「かりんとう」というんだ。僕たち子供の頃から「かりんと」と呼んでいたから「かりんとう」って書いているのを見ると他の食べ物みたいな気がするのですが…
由布院駅前通りの大きな鳥居の横にJA直営の「陽だまり」というお店があるんだけど、ここでこの「かりんとう」を見つけました。
一昔前まで、子供はおやつにこのかりんとうをよく食べていたものです。鼻水垂らした悪ガキもこれを食べるとおとなしくなった懐かしい思い出が蘇る故郷の味です。
商品ラベルの「手造り」という表示にちょっと興味が湧き、どんなふうに作っているのだろうとその製造を見に行きました。
ばあちゃん、じいちゃん、かあちゃん、とうちゃんたち家族が時間をかけて丁寧に造っていました。

土曜日の早朝、国道から車がやっと通れる狭い道路に入ると、かりんとうを作っている溝口さんの家がありました。にゃーんとねこちゃんがお出迎え。 田舎の情緒が感じられる古い石垣塀。のどかな佇まいになんかのんびり気分になります。 この石垣の向こうに溝口さんちの茅葺屋根。ここで「かりんとう」は作られていました。
早朝6時半、先ずはおかあさんが作業場に来て、かりんとう造りが始まりました。色とりどりのボウルにたくさんのたまごを割って入れています。 ハンドミキサーで、ひとつひとつのボウルに入れたたまごを攪拌します。 こんなにいっぱい泡が立ち、たまごが攪拌されました。
次に砂糖を入れます。 そして牛乳を入れます。はかりの上にのせて、牛乳を入れています。 この快適モニターをちらちら見ながら牛乳を入れています。その日の部屋の温度や湿度により、微妙に牛乳の量を加減するそうです。
小麦粉に入れています。 ヘラのようなものでかきまぜます。そのあとさらに機械でかき混ぜます。 粒のようになった材料をビニール袋に入れます。ここでおとうさんが手伝いに来ました。
四角い底の浅い木箱にビニールに入れた材料を入れ、これを足で踏みつけます。 ふたりで足踏みが始まりました。木箱の隅々まで材料が広がるようにリズムよく足踏みします。 このタイマーで時間を計ります。5分間踏みつけるのです。5分経ったら木箱から出し、また新しい材料を踏み始めます。気が遠くなるほど時間を要します。
木箱から出した材料を均等に切ります。 この材料を機械にかけ圧縮し、均等に板状にします。
じいちゃんが手伝いにきました。
板状になった材料を機械でうどんのようにします。
機械からうどんのように切られた材料が出てきます。 均等に切ります。 ここでばあちゃんも。おとうさんが「この人がこのかりんとう製造の創始者や」と教えてくれました。
油で揚げます。香ばしい匂いがします。 揚げ始めはたくさんの泡が出ますが、泡が少なくなるまで揚げます。 鍋に入れて、蜂蜜や砂糖をまぶします。やっと「かりんとう」ができあがりました。
袋詰めをしています。このおばあちゃんが溝口タキ子さん。商品ラベルに製造者として名前が載っています。 おばあちゃんは手造りかりんとう製造で大分県知事から賞状を貰っています。「元祖一村一品まるかじりサミット'91イン大分知恵比べコンクール」で優良賞を受賞しました。 いよいよ商品ができあがりました。時計を見ると、もう11時になっていました。
家族が一致協力!丁寧に時間をかけて作業をし、出来上がった「手造り由布かりんとう」 一袋300円。
先出の陽だまりというお店や宿の売店で売られています。旅館玉の湯さんではお茶請として出しているそうです。
噛むとポリポリといい音がして、噛めば噛むほど懐かしいいい味がします。あなたもおひとついかがですか?






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