"アートゆふいん"一覧

ドルドーニュ美術館

  静かな趣のある古民家の美術館で、たくさんの絵画をじっくりと観賞させてもらいました。
館長の裏(うら)さんから日本画の魅力を余すことなく説明をしてもらい、ますますアートが好きになってしまいました。
館長さんとの対話が自分個人の持っているアート感を変え、アートの世界を大きく広げてくれました。
展示されている絵画や裏さんの説明に、由布院ならではのアートに対する真摯な姿勢が感じられました。
     
金鱗湖から歩いて約3分ぐらいなところにあるドルドーニュ美術館。豊かな緑の木木が建物を取り囲み、自然豊かで静かな雰囲気の中に、ドルドーニュ美術館はポツンと佇んでいました。裏手には津江川が流れています。川土手の小道には可愛い季節の草花がたくさん咲いていました。
 
入り口付近の壁には様々なアートに関する案内ポスターが貼られています。玄関先の漆喰の壁に夥しい数の絵画がところせましと展示されていました。靴を脱いで床にあがると古民家の懐かしくて快い匂いがしました。廊下には彫刻作品も並べられています。
 
絵画の展示場になっている座敷は10畳ほどの広さの日本間が3室あり、それぞれに有名な絵画が展示されていました。九州の作家を中心に由布院に所縁のある作家の作品が展示されています。入ってすぐの座敷には大分を代表する画家、宇治山哲平の作品が展示され、その横の座敷には宮崎喜恵の作品が展示されています。
 
この美術館の天井には素晴らしい梁が何本も張りめぐらされています。江戸時代にこの土地の大工さんが拵えたものだそうです。時代を感じさせる色艶になった天井に、匠の魂が籠められているようです。古い造作の厳かな室内の雰囲気が、絶妙に、アートを引き立てています。
 
「宇治山哲平の抽象画は、形それぞれに意味があるんですよ」と館長の裏さんが説明を始めました。その熱心な説明を聞いていると作家の意図する絵の奥深さを感じてきます。作家の思想や情熱が心に響きます。作家がアトリエで苦心して作品を描いている様子までリアルに思い描いてしまうのです。そして作家の解説書が大量に揃えられてあるのもこの美術館の特徴です。館長さんのアートに対する真摯な気持ちが感じられます。
 
隣の座敷に移って、宮崎喜恵の作品では、絵の背景にある作者の思想が、裏さんの解説によりはっきりと浮き彫りにされてきます。不思議なことにだんだんと作品の観賞の仕方が変わってきました。他の美術館では感じられなかったことです。何気なく作品を鑑賞して、この作品は好きだとか素敵だとか思うだけで素通りしてしまいますがここではまったく違いました。一つ一つの作品を説明を聞きながらじっくりと観賞していくようになっているのです。裏マジックのなせる技なのか、アートの快い虜になってしまうようです。
 
こちらは別棟の展示場です。たくさんの美術品が展示されています。絵画を鑑賞しながら、テーブルに座り館長の裏さんとお話しをしました。アートのことや湯布院のことなど裏さんが話してくれました。こちらからの恥ずかしくなるような初歩的な質問にも、裏さんはじっくり耳をかたむけてくれて親切に教えてくれます。そんな対話の中で、アートの知らなかったことがらをいっぱい吸収することができました。
 
こちらの棟には湯布院で創作活動をされた作家さんの作品が多く展示されています。湯布院町の日本画家、田代恵氏の100号の大きな日本画は地元の風景を描いています。東勝吉さんの水彩画もありました。また、館長の裏さん自身が創作した彫刻も展示されています。
 
美術館の入り口にある別棟の建物内の作品も見せて頂きました。こちらの建物は不定期に作品展を開いています。白いヨーロッパ調の雰囲気のある建物の中は、ちょっとした迷路のようになっています。白い壁に写真作品が掛けられていて、建物内をぐるっと歩いて作品を順々に鑑賞することができます。作品と作品の間にある小窓から見える外の青々とした木々の景色が印象的でした。
こちらの美術館にお伺いしていろんな作品を鑑賞することができ、アートが少しだけ理解できるようになりました。また尋ねてみたい、刺激的で温かい気分になれる美術館でした。
 
大分県由布市湯布院町川上1835-4   電話 0977-85-5088   駐車場有り
開館時間 10:00~17:00  水曜日休館  入場料 500円(小学生以下無料)
ホームページ http://www17.plala.or.jp/dordogne/